
自分の給料が他の医師と比べて「高い」もしくは「低い」かは気になるポイントですよね。
人生設計をする上で、今後どのくらいの収入になっていくのかも知っておきたいところです。
今回は厚生労働省の統計データを用いて、歯科医師の収入について考えていきたいと思います。
歯科医師の月収とボーナスから見る年収
歯科医師の給与は厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」というもので大体の平均収入が出ています。
年齢・性別・勤続年数によって基本的な給与や賞与などが変わってきます。
では、実際の統計を見ていきましょう。
平均年齢 | 37.9歳 |
勤続年数 | 6.7年 |
平均月収 | 60.4万円 |
60.4万円 | 31.6万円 |
※平成29年賃金構造基本統計調査(厚生労働省発表)より
この結果をもとに、
年収=(現金支給額×12ヶ月)+(年間賞与・特別給与額)
として平均年収を算出すると、約756.4万円程度と言えます。
男女別に見た平均データは以下の表の通りです。
男性と女性では月収・年収ともに差がありますが、
勤続年数を見ると男性は7.7年に対し女性は3.9年と1/2に近い年数になっています。
そのため、月収や年収にも差が出ている可能性が考えられます。
では、なぜ勤続年数に差が出るのでしょうか?
また、実際に勤続年数の差は、月収にどれくらい影響しているのでしょうか?
続けてみていきましょう。
年齢・勤続年数で歯科医師の月収を比べてみた
下の表は、男女それぞれ、年齢別に見た勤続年数の平均と月収の比較です。
男性は年を追うごとに勤続年数が上がっていくのに対し、女性はどの年代でも平均が10年を越えることはありません。
これは、女性には出産や育児でのライフステージの変化があり、休職せざるを得ない期間があるからだと考えられるでしょう。
月収に関しては、男性は45~54歳、女性は40~49歳の年代が高いことが見てとれます。
女性に関しては勤続年数の平均が最も高い40~49歳の月収が一番高くなっています。
ただ、必ずしも年代ごとに金額が上がっているわけではありません。
分院長などの高給与のデータも含まれる
歩合給の有無の差
など、様々な要因もあると考えられます。
男女の勤続年数の差には、ライフステージの変化が関係するかもしれないですが、月収には勤続年数以外にも影響する要因があると考えられますね。
勤続年数は一つの歯科医院に勤務し続けている年数になり、転職して複数の歯科医院で経験を積むこともある歯科医師の場合、年齢と比例するとは限りません。
では次に、勤続年数とは別に経験年数による月収の違いはあるのか、についてもみていきましょう。
経験年数は月収に関係ある?
上の表は男女別に、経験年数ごとの月収や賞与の平均を年代で分けたものになります。
推移としては、経験年数が上がるにつれて、年齢層も高くなっていく形になりますよね。
先ほど見た年齢別での月収が高かった、男性の45~54歳、女性の40~49歳は、経験年数が10年以上にあたります。
特に、経験年数15年以上の男性45~54歳、女性40~49歳の方の月収が高い傾向にあるようです。
このことから、経験年数の長さと月収の高さには関係があると考えられます。
ここまで、月収と年収について見てきましたが、年収を算出するために重要なのが、年間賞与つまりボーナスです。
上の表を見てわかる通り、ボーナスにはばらつきがありますよね。
では、最後に歯科医師のボーナスについてご説明します。
歯科医師のボーナス、相場はあるの?
年収には、月収だけではなくボーナスも含まれるので、ボーナスの金額によって大きく変わる場合があります。
例えば、下の表のように
月収50万円 | 月収60万円 | |
ボーナス | 月給の2ヵ月分 | 30万円 |
年収 | 700万円 | 750万円 |
この場合、月収では月10万円の差があります。
12ヶ月分の月収では120万円の差になりますが、ボーナスを加味すると年収の差は50万円になります。
では、歯科医師のボーナスはどれくらいか、相場は決まっているのでしょうか?
実は歯科医師のボーナスは歯科医院により、月給の〇ヶ月分だったり、〇十万円と固定だったり、明確な金額は決まっておらず、歯科医院の業績やその人の頑張りに応じてなど様々です。
さらに歯科医師の場合、経験年数が上がっていくと、歩合給が上乗せされることなどもあり、その場合はボーナスはあまり出ないこともあるようです。
求人情報に「賞与あり」や「賞与は業績による」などの記載があることもあります。
就職・転職の際、年収をきちんと把握するためには大切な項目の1つです。
面接の時にその歯科医院の基準などを確認しておくと安心かもしれません。
人生設計において給与は欠かせないポイント
大学を卒業して歯科医師免許を取り、実務経験を積んで、さあ、歯科医師として働こう!
そう考えたときに給与については気になるところですね。
もちろん新卒の方だけではなく、転職を考えている方にとっても給与の問題は必ず出てくるものです。
歯科医師は開業医として起業するということもできますが、勤務医として働くことも選ぶことのできる職業です。
今回の統計が全てではなく、病院や勤務先によって違いはあると思います。
大体の目安として、開業をするタイミングを図ったり、転職するタイミングを選んだりと本記事を参考にしてみてくださいね。
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日々の業務の大変さだけではなく、スキルアップ、キャリアアップのための勉強にもお金がかかるお仕事ですし、お給料に疑問なく働きたいですよね。