「自分自身の今後のキャリアを考えると、勉強しなきゃ……。」
「でも業務も忙しくて、勉強時間を確保するのが難しい。」
歯科医師の業界は特に情報の移り変わりが激しく、常に技術動向についても注意を払わなければいけませんよね。
多様化する患者さんの要望にも応えていかなければなりません。
今後のキャリアを考えても、日々勉強が必要となります。
しかし、
「業務も忙しく、なかなか集中して勉強する時間を確保するのが難しい…」
という歯科医師の方も多いのではないでしょうか。
そんな歯科医師の方へ。
セミナーや勉強会グループに参加してみてはいかがでしょう。
これらは効率的に情報を収集できたり、勉強の成果につながります。
今回はセミナーと勉強会グループについて、概要や参加方法、実際に参加できるものの一覧をご紹介していきたいと思います。
目次
歯科医師向けセミナーと勉強会グループとは?
まずはセミナーと勉強会グループについての概要をご説明します。
セミナーと勉強会は、どのような位置づけで何を学べるのかをしっかりと理解しておきましょう。
セミナーについて
セミナーと聞くと、大学などで行われる演習・ゼミのようなものを想像する方もいるかもしれません。
しかし、歯科医師向けのセミナーの場合、演習と言うよりは講座という形式のものが当てはまります。
参加者の募集は公募にて行われ、「講師対受講者」の形式をとっているものが多いです。
歯科医師系のセミナー以外にも、
自己啓発セミナー
就活セミナー
投資セミナー
などもあります。
勉強会グループについて
勉強会と言うと学校などでも参加した経験があるかと思いますが、歯科医師向けの勉強会グループもイメージは同じです。
人数的にはセミナーよりも小規模な集まりになります。
勉強会にもいろいろなパターンがあります。
講師がいる場合
プレゼンテーションで進める場合
セミナーと勉強会グループの違いについて
続いて、セミナーと勉強会の違いについて解説します。
違いを表にしてみたので、比較していきましょう。
セミナー | 勉強会 | |
進め方 | 講義形式 | ・プレゼンテーション等の発表 ・話し合い形式 |
参加の姿勢 | 比較的受け身でも学べる | 積極性が必要 |
懇親会の有無 | 終了後は懇親会があることが多い (ない場合もある) |
1.勉強の仕方が異なる
【セミナーの場合】
主に講師が中心となって教えていくスタイルになります。
講師が持っている知識や技術を、受講者が聞いて学ぶことが中心となります。
質疑応答の時間も設けられるケースも多いですが、時間的にも全員が質問できるというわけではありません。
【勉強会グループの場合】
セミナーとは学び方が変わります。
規模も比較的小規模ですし、学習者がより積極的に学習の場に参加する傾向があります。
講師は主に会の進行役として参加し、勉強する知識については参加した全員が持ち寄ります。
会の最後にはそれぞれ参加者の方の理解度を発表する機会も設けられることが多いです。
2.参加する上での心理的ハードルが異なる
【セミナーの場合】
基本的に講師の話を聞いて学ぶ形式なので、
自分で発言するのは苦手という方
勉強途中でベテランの知識を得たいという方
に合っていると言えます。
気になることがあれば質問もできますが、必ず全員が質問や発表をするわけではないので、参加のハードルは低いでしょう。
【勉強会グループの場合】
自ら積極的に話し、他の参加者の方と交流する必要性が出てきます。
ある程度は物怖じしないで発言でき、自分の意見を言いたいと思える意欲も求められます。
セミナーより、参加にあたっては少しハードルが高いと言えそうです。
3.得られる結果が異なる
【セミナーの場合】
学校での授業に近いです。
基本的に一方的にはなりますが、様々な情報を得る事ができます。
得られる情報の道筋は、ある程度事前に決まってしまっているので、自分が個人的に聞きたい話の方向性だけに特化させるような事は難しいです。
また、能動的に考えて意見を言う機会は少ないのです。
意識して取り組んでいないと、なんとなく分かった気になってしまうだけの場合も多いので注意が必要かもしれません。
【勉強会グループの場合】
参加者が積極的に場に参加するケースが多いです。そのため、自分が発言した事柄については特に理解が深まります。
反対に、ある程度理解していること、分からない事や知りたい事が明確になっていないと、上手く発言できない場合があります。
他の参加者も積極的に意見を交換し合おうと考えているはずなので、相乗効果もあり学習効果は高いです。
さらに大まかなアジェンダは決まっていても、どういった議論になるかはその時々なので、思わぬ知識を獲得できる可能性があるのも勉強会の大きな魅力の一つだと思います。
一度セミナーなどで興味ある分野の学習をしてから、さらに知識を深めたい際などに勉強会グループへ参加してみるといいかもしれません。
セミナー・勉強会グループの探し方・参加方法
続いては、セミナーと勉強会グループの探し方、参加方法について解説していきたいと思います。
セミナーの探し方
セミナー情報を探す方法
- インターネットで検索
- SNSで告知を探す
- 大学や歯科医院などの掲示板
- 医療情報誌の広告
- 友人・知人に聞く
手軽なのはインターネットを用いて情報を収集する事だと思います。
「歯科医師 セミナー」と検索するだけで、たくさんの情報が出てきます。
まずはどんな物があるのか全体像を掴むためにも、インターネットで検索してみると良いでしょう。
さらにセミナーの情報に特化したサイト、セミナーの検索サイトといったものもあります。
併せて利用すると希望している学習内容や興味のある分野のセミナーを発見しやすくなるでしょう。
例えば、日本歯科医師会のホームページにもセミナー情報が載っています。
また、歯科関連企業のホームページにも掲載されている場合がありますよ。
ホームページだけではなく、SNSでも情報が発信される事もあるので調べてみましょう。
その他の探し方としては、大学や歯科医院などの掲示板やチラシをチェックする、医療情報誌の広告を見てみる、情報通の友人に教えてもらうなどが挙げられます。
日頃からアンテナを高く張っておくことが大切です。
セミナーへの参加方法
基本的にはセミナーの広告に応募方法が記載されていますので、その方法に従いましょう。
よくある申し込み方法
- 主催元のホームページから
- 電話/メール
- セミナーの申込書をFAXで送る
セミナーのお知らせに申し込み方法も記載されているので、そちらに合わせて申し込みましょう。
勉強会グループの探し方
勉強会グループを探す方法
- インターネットで検索
- 教師や上司からの紹介
- 掲示板
- SNS
比較的大きな医療法人に所属していたりまだ学生の場合ですと、掲示板などに情報が記載されていたり、上司や教師などから紹介がある場合もあります。
それ以外の、個人経営や小規模の歯科医院で勤めている方で、もっと外部の人と交流して学習したい場合は、インターネットを使用するのが便利です。
具体的には「歯科医師・勉強会」といったキーワードでまずは探してみましょう。いくつかのグループがヒットするはずです。
もしくはイベント検索サイトというものもありますので、自分の興味に沿った内容の勉強会がないか探してみましょう。
またSNSでも情報が出ているので、併せて見てみると探す効率が上がります。
勉強会グループへの参加方法
ここでも募集元の情報をよく読んでその方法に従って応募しましょう。
セミナーよりは、よりデジタルな参加方法に限定されている傾向にはあります。
具体的にはウェブサイトなどの指示に従って参加登録をする形式です。インターネット環境があった方が参加しやすいかもしれません。
最後に実際の勉強会グループを参考例として紹介したいと思います。
勉強会グループの一覧
SJCD
世界トップ3の会員数を誇るスタディーグループ
HP:http://www.sjcd.info/
AII
インプラント外科の基礎から応用まで、正しい知識と手技を習得するための勉強会グループ
HP:http://www.advanced-implant.com/
WDSC
毎月、歯科医師40数名が集まり研修を重ねている勉強会グループ
HP:http://wdsc.biz/
JAID
歯科界発展のために活動する学術団体
HP:https://www.jaid-japan.com/officer.html
5-D Japan
歯内療法、歯周治療、マイクロ治療、インプラント治療、審美治療、補綴治療、予防治療をオールラウンドにカバーした質の高い歯科治療情報を提供するスタディーグループ
HP:http://www.5-djapan.com/
JIPI
歯周病・インプラントのスタディーグループ
HP:http://www.jipi.jp/concept.html
JODS
日本歯科大学、日本大学歯学部の同期を中心に立ち上げたスタディーグループ
HP:http://jods-dds.com/about.html
JUC
知識と技術の向上を目指したスタディーグループ
HP:http://juc2012.com/profile.html
高田兄弟歯科 YAGOTO
世界トップレベルの治療を目指す勉強グループ
HP:http://www.takada-brothers.com/clinic/study.html
KDM
熊本で開業している歯科医師のスタディーグループ
HP:http://kdm1982.jpn.org/
歯科医院によってはセミナー・勉強会の参加支援を受けることができる
歯科医院の中には「勉強会やセミナーの参加費用補助」を行っているところもあります。
求人にも「セミナー費用補助あり」や「セミナー参加支援あり」のように記載されています。
セミナーや勉強会によっては、企業の会員だと費用が安くなったり、無料になる場合があります。
しかし、それでも1回のセミナーで少なくとも5,000~10,000円はかかることが多いです。
セミナーや勉強会への参加は認められていても、全て自費となると参加をためらうこともあるかもしれません。
セミナー・勉強会の参加支援、費用補助があれば、より参加がしやすくなると思います。
就職・転職の際は、求人を探す際の参考にしてみてください。
また、面接で「積極的に勉強したいと思っていますが、セミナーの参加支援などはありますか?」と聞いてみるのもいいと思います。
条件の確認と、やる気があるということのアピールにもつながるかもしれません。
まとめ
今回は歯科医師向けのセミナーや勉強会グループの情報をご紹介いたしました。
今まで参加経験がない方でも、大まかなイメージが掴めたのではないでしょうか。
勉強は一人でも行なえますが、こういった講師や仲間から情報を仕入れ、集団で理解を深め合うという方法も大変有効です。
個人での勉強に行き詰まってしまっていると感じているならば、セミナーや勉強会に参加してみてもいいかもしれません。
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