Q.メインテナンス中に頬粘膜を傷つける原因があるとしたら、何でしょうか?
4月で働いて3年目になる歯科衛生士です。
メインテナンスを30分で行っているのですが、気が付くと患者さんの頬粘膜に傷をつけてしまっています。
その事で過去に二度、先生に注意されました。
右側に関しては、排唾管で頬粘膜を吸ってしまうということが分かっているので、排唾管にガーゼを巻くなどして対応しており、傷はできていません。
しかし、左側はメインテナンスが終わると、切り傷と言うより血豆のようなものができています。
自分では細心の注意を払い気をつけているつもりですが、原因が分からず、そうなると患者さんに触るのも怖くなってしまいます。
メインテナンスで頰粘膜を傷つけるとしたら、どのような原因が考えられますか?

メインテナンスで付けた傷ではない可能性もあるので、施術前に口腔内をチェックしておきましょう。
「気が付くと頬粘膜に傷を付けている」ということですが、気づくのはどのタイミングでしょうか?
また、傷付けてしまう頻度としてはどれくらいでしょうか?
「過去2回先生に注意された」ということなので、そのくらいの頻度なのであれば、メインテナンスで付けた傷ではない可能性もあります。
血豆のようなもの=内出血です。
確かに、排唾管が原因で内出血が起こることもあります。
その場合、ガーゼを巻くのも良いですが、排唾管を正しく入れられるようになるとさらに良いと思います。
先生や先輩衛生士さんがいれば、コツなどを聞いてみましょう。
排唾管以外で、内出血を起こさせてしまうような器材の使用や手技の実施というのは、メインテナンス中には考えにくいのでは?と思われます。
頬粘膜の内出血の原因で多いのは、患者さん自身が食いしばり等で付けた傷です。
その場合、「メインテナンスをする前からあった傷」ということになります。
メインテナンス前に、頬粘膜を含めた口腔内のチェックは行っていますか?
もし、最初にチェックした時に傷はなく、メインテナンス後のチェックで傷がある場合は、食いしばり等以外の原因でできているので、ご自身で傷の原因を突き止めることをおすすめいたします。
メインテナンス時のチェック手順
①必ずメインテナンス前に口腔内をチェックする
②一つの処置が終わるたびに口腔内をチェックする
③途中で傷が出来ていた場合、何を使って、どんな動きをしていたかを思い出す
必ず患者さんに、痛みの有無を確認しながら実施しましょう。
排唾管で血豆ができる場合も、患者さんは痛みや違和感を感じますので、他の器材で血豆ができた際にも何かしら感じていると思います。
また、排唾管の使用や、口を開けたままの口腔内が乾燥している状態で、頬粘膜を強く引っ張ったりすることも原因になるかもしれません。
ただ、このような場合は患者さんも相当痛みを感じているはずなので、必ず確認してみましょう。
相談員プロフィール