Q.患者さんにとってわかりやすいTBIをするには、どのような伝え方をすればよいでしょうか?
右利きの患者さんが右側の歯を上手く磨けていないことがあるのですが、どのように指導すれば良いのかがわかりません。
身体の麻痺などで右側を磨けていない患者さんに対しても「しっかり歯ブラシの毛先を当てるよう意識してください」という感じの曖昧なことしか言えず、きちんと伝わっているのか不安です。
患者さんにとってわかりやすいブラッシング指導をするには、どのような言い回しをするとよいでしょうか?
アドバイスをお願いいたします。
A.言葉で伝えるだけではなかなか身に付かないので、繰り返し練習して体で覚えてもらいましょう。
まず、右利きの方が右側を磨けない理由は何だと思いますか?
歯ブラシの持ち方を固定したまま、右手で右側舌側を磨こうとすると・・・
脇を開いて、手首に無理な角度をつけて、がんばって当てようとしない限り、うまく当たらないと思います。
ポイントは、歯ブラシをペングリップで持ち、把柄部をくるっと回転させて、角度を付けることです。
私達、歯科衛生士は無意識に出来ていることかもしれませんが、患者さんはペングリップで持つことすらしていない人もいます。
それで右側舌側を磨くのは困難です。
大事なのは『トレーニング』です。
どんなに言葉で伝えても、体感しなければ身に付きません。
この持ち方、この角度、この動かし方というのを患者さん自身に実施してもらい、体で覚えるまで練習してもらいましょう。
その際、部分的でも良いので染め出しをして除去できているかを視覚的に判断できると、より理解がしやすいと思いますよ。
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