院長と話をして、無事に退職が決まったときや、もめにもめて、退職届を出して一方的に辞めるしかなくなったときなどに、退職届を出します。
話し合いの結果、円満に辞めることが決まっている場合は、退職届を出さなくても大丈夫です。円満なので。
歯科業界では、書面をしっかり取り交わすケースの方が少ないように感じます。
ただ、最初は円満だったものの、いざ辞める日が近づいてきて、状況が変わったりすると、円満ではなくなってしまうケースも、数は多くありませんが、あることはあります。
そのようなときに困らないためにも、できるだけしっかり書面化してやり取りしておいた方がよいでしょう。
>>歯科医院の人間関係が嫌で辞めようか悩んでいる歯科衛生士さんへ
退職願? 退職届?
一般的には、退職願(たいしょくねがい)は「退職してもよいですか?」という意味を持ち、退職届は「退職します」という意味を持ちます。
退職届の方が、退職に対する強い意思表示になる、と言われているので、円満な場合は「退職願」とした方が、マナー的にいい、という話もあります。
ただ、上にも書いた通り、歯科業界ではあまり書面をきっちり作る慣習がなく、細かい部分をいちいち気にする人はいません。
なので、円満でももめていても、退職届を書いてしまって問題はないと思います。
退職届の書き方
以下のサンプルを参考にして、手書きで便箋に、黒のペンで書きましょう。
- 私事 … わたくしごとですが、という意味です。
- 一身上の都合により … 話し合いでは、辞める理由を詳しく伝えたりした場合でも、書面にするときは「一身上の都合により」とだけ書けばOKです。
- ●●歯科クリニック (改行) 院長 ◎◎ ◎◎ 様 … 医療法人の場合は、「医療法人社団●●会 ●●歯科クリニック (改行) 理事長 ◎◎ ◎◎様」にします。
<注意点>
- 便箋は、縦線が入っているもので大丈夫です。
- こすると消えるボールペンは使わず、消えないボールペンで書きましょう。
- 横書きや、パソコンで作っても大丈夫ですが、縦書き手書きの方が、より「ちゃんとした印象」を与えるので、面倒でなければ縦書き手書きにしましょう。(これくらいの内容であれば、パソコンで作るよりも、手書きの方が早いと思います)
- もめにもめた際に、受け取ってないと言われないようにスケジュール帳などで、いつ・誰に渡したかメモを残しておいたり、コピーをとり、コピーに、いつ・誰に渡したか残しておくと、より安心できます。
(監修: 永島社労士事務所 永島篤史先生)