歯科業界の統計データ

歯科医院の数

投稿日:2017年6月12日 更新日:

歯科医院の数topimage

 
歯科医院の数は、歯科衛生士の求人にもつながるため、気になることですよね。
コンビニよりも多いって言われてるけど本当なの?
実際に歯科医院の数がどれくらいあるのか見ていきましょう!

※2020年5月時点で公開されている最新のデータをもとに作成しています。
調査の内容によっては、最新のデータが2020年以前のものがあります。

歯科医院数の推移【厚生労働省データ】

厚生労働省から発表された最新の統計によると、2020年5月現在の歯科医院の数は、68,291軒となっています。

2000年代に入ってからゆるやかに増え続けていましたが、2015年の68,737軒をピークに2017年以降は減少傾向にあります。

歯科診療所の推移グラフ

ちなみに、歯科以外の内科や整形外科などのクリニック(統計情報としては「一般診療所」と言われる)は、2020年5月時点で10.2万軒ほどと、歯科医院の約1.5倍くらいあります。

しかし、一般診療所の中には、内科もあれば整形外科、小児科、耳鼻科… など、歯科以外の診療科目のクリニックが含まれているため、歯科だけで6万軒以上あるのは十分多いと言えるでしょう。

それだけ、歯科衛生士をはじめとした歯科従事者が働ける場所があるっていうことね。

歯科医院のほとんどは、入院設備がない

医療機関は、大きく「病院」と「診療所」に分けられます。診療所はさらに「有床」と「無床」に分けられます。
ほとんどの歯科医院は「無床(むしょう)の診療所」です。

病院 病床数が20床以上の医療機関(医科・歯科)。つまり、20人以上が入院できるベッドがある医療機関。
有床診療所 病床数が1~19床の医療機関。入院設備はあるが、19人まで。
無床診療所 入院設備がない診療所。

病床数に関しては、2018年10月に厚生労働省が発表したものが最新のデータとなっており、有床の診療所は、歯科診療所68,613軒のうちわずか21軒となっています。(全歯科医院の約0.03%)

有床の診療所がほとんどないため、深夜診療している歯科医院を除いて、歯科医院で働く歯科衛生士で夜勤がある方はほとんどいないでしょう。(病院勤務の場合でも珍しいです)

同じ国家資格の看護師に比べて夜勤がほとんどないのは、働く上では一つの違いかもしれません。

医療法人が運営する歯科医院が増えている

歯科医院(歯科診療所)を運営する母体は、大きく分けると「個人」「医療法人」「その他」となります。
※その他の中には、国や市町村、公益法人、社会保険関係団体 などとなっています。

歯科医院 開設者の種類 推移グラフ

法人は年々増えています。
2002年には7,499軒だった医療法人運営の歯科医院が、2020年には15,115軒と約2倍になっています。

医療法人は都道府県の審査を経て認められる法人で、社会保険加入が義務付けられているなど、歯科医院で働く歯科医師や歯科衛生士、歯科助手などからするとうれしい部分もあります。

じゃあ、医療法人のほうがいいの?
そんなことはありません!
個人の歯科医院でも制度が整っている医院もありますし、最終的には、その歯科医院の方針や条件が合っているかどうかが重要になりますよ。
大切なのは「その歯科医院が希望に合っているか」ということに変わりはないのね。

人口に対する歯科医院の数は?

「歯科医院が増えているのは、日本の人口が増えているからでは?」とお考えの方もいるかもしれませんが、実際は人口の伸びよりも歯科医院数の増加の方が早かったのです。

下のグラフは、人口10万人に対する歯科医院の数を、2002年から2018年までまとめたものです。

人口10万人に対する歯科医院数 推移グラフ

これを見ると、2002年は人口10万人に対して51.1軒の歯科医院があったのですが、2018年には54.3軒にまで増えています。

日本人の歯に対する意識が向上し、歯のクリーニングやホワイトニングのために歯科医院に通う人が増えた結果、歯科医院も増え続けていると考えられます。

予防や審美に注目されるようになり、歯科衛生士の需要も高まり続けているのではないでしょうか。

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日本一の激戦区は?

日本一歯科医院が多いのは、なんといっても東京都です。

厚生労働省の統計を見ると、歯科医院数はもとより、人口10万人に対する歯科医院数も東京都は全国でダントツです。

人口10万人に対する歯科医院数_上位グラフ

2位は大阪府、3位は福岡県となっています。
※グラフは1位から10位までで、長崎県以上が全国平均よりも多くなっている都道府県です。

大都市は近隣の都道府県から人が働きに来るので、住んでいる人口(夜間人口)以上に昼間の人口が多いことが普通です。

なので、これも一概に比較することは難しいですが、それでも東京都の数は群を抜いています。

面積だと東京都は45位(下から3番目)、大阪府は46位(下から2番目)なので、東京・大阪は狭いエリアに多くの歯科医院がひしめいている状態です。

歯科衛生士として求人を探すとき、上記のエリアでは特に、選択肢の幅が広がると言えますね。

歯科医院の増減は?

そういえば、歯科医院の数って、最近は少し減っているんだっけ?
全体的には、年々増えている傾向にありますね。
歯科医院の数は2020年5月時点でのデータなので、年間で見るとまた増えている可能性もあります。
毎年歯科医院が新しく増え続けているっていうこと?
新規オープン(新規開設)の歯科医院が、廃業(廃止・休止)する歯科医院よりも多いために、全体としてその数が少しずつ増えている、ということですね。

年間の開設と廃止・休止の歯科医院数をまとめたものが次のグラフです。

ここ数年、歯科医院数の増加の伸びがゆるやかになったのは、廃止・休止する歯科医院の数が増えてきたことが主な要因として見てとれます。

歯科医院増減数 推移グラフ

「歯科医院が増えすぎて儲からなくなり、廃業する医院も増えている」と言われることもありますが、実際は古くからある歯科医院が、院長先生の引退により廃業するというケースが多いと考えられます。

歯科の新規開業を手伝う大手リース会社の担当者に話を聞いたところ、5年間で手伝った新規開業の歯科医院のうち、経営不振を理由に廃業したのは数百軒中わずか2軒だったそうです。

もちろん、たまたまということもあり得ますので安易な結論は避けるべきですが、経営不振よりも高齢による引退の方が数としては圧倒的に多いように感じます。

つまり、「古い歯科医院が減っているけど、その分新しい歯科医院が増えている」ということね。


歯科医院の数が増えているため、選択肢が広がりすぎてよく分からない、選べない、という状況になる可能性もあります。

そのときは、希望を伝えるとその希望に合った歯科医院を紹介してくれる人材紹介などを活用してみてはいかがでしょうか?

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